化学の全領域を貫く根本問題を実験と理論によって解明する
一般に物理化学(Physical Chemistry)と呼ばれるこの分野では、一個の分子の性質、少数の分子集団(クラスター)の性質、そして多数の分子からなる固体・液体の性質の解明に取り組んでいます。例えば、分子による光(電磁波)の吸収・放出から、電子、振動運動、回転運動の状態を調べます。また、気相・液相中における分子間に働く力(分子間力)から化学反応が進む方向の予測を試みます。さらには、無機・有機分子の結晶・アモルファス・液体における分子配列の解明、物質の相変化(相転移)の研究、様々な化学反応に対する温度・圧力効果の探求などを行っています。研究手法は、核磁気共鳴、X線回折、赤外レーザー、分子シミュレーション、理論計算などを駆使したものです。