研究テーマ
○ 吸着熱測定による粉体表面のエネルギー評価
金属酸化物およびイオン性化合物の各種粉体について,水蒸気,窒素,一酸化炭素などの様々な気体に対する吸着熱を熱量計を用いて直接測定し,これら粉体表面と吸着分子間との相互作用エネルギーを解析して粉体表面のエネルギー特性を明らかにするとともに,それらの表面構造との関連について検討しています。
○ 金属酸化物粉体表面の吸着特性
遷移金属や希土類元素の酸化物,さらにペロブスカイト型酸化物のような複合酸化物を含めて,種々の酸化物粉体の各種の無機分子および有機分子に対する吸着特性を明らかにするとともに,これら粉体表面に存在する化学吸着水(表面水酸基)の効果についても調べています。また,希土類酸化物の水和機構を明らかにし,その表面を疎水化することも試みています。
○ 銅イオン交換ゼオライトの窒素吸着特性
銅イオン交換したZSM-5ゼオライトが室温においても窒素分子を強く吸着することに着目して,吸着等温線および吸着熱の測定,IR,XAFSなどの分光学的測定などにより,吸着サイトの同定とその発現機構,窒素吸着量と銅イオン交換量との関係を明らかにするとともに,最適な銅イオン交換法の確立を目指した研究を行っています。
○ペロブスカイト型酸化物の結晶構造と電気的性質との関係
ペロブスカイト型酸化物の結晶構造の解析および電気抵抗,熱起電力などの測定より,遷移金属イオンと酸素イオンの原子軌道の重なり方と電気的性質との関係を調べています。
○岩塩型類似構造をとる酸化物の合成とその性質
岩塩型類似構造をとる酸化物の合成,結晶構造,可燃性ガスを酸化する触媒特性などを調べています。
○ペロブスカイト型酸化物表面の解析
遷移金属を含むペロブスカイト型酸化物は,一酸化炭素,メタンなどの可燃性ガスを酸化する触媒として注目されています。X線光電子分光法,触媒活性の測定などにより,ペロブスカイト型酸化物表面の解析を行っています。
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