エネルギー変換貯蔵材料研究部門 甲賀教授らの研究グループの研究が米国科学アカデミー紀要
(Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)に掲載されました

 望月建爾助教と甲賀研一郎教授は、カーボンナノチューブ内部に閉じ込められた水の分子シミュレーションを行い、氷と水の区別がなくなる新たな臨界点(固液臨界点)が存在することを明らかにしました。
 本研究成果は『米国科学アカデミー紀要』電子版(http://dx.doi.org/10.1073/pnas.1422829112)に公開されました。
これまで固液臨界点が観測された例はなく、理論的には存在そのものが否定されてきました。
 本研究はこの常識に挑戦し、ナノ空間内物質には固液臨界点が存在しうることを示したものです。
ナノ空間における臨界現象の基礎研究の進展とともに、水の固液臨界点でのエネルギー・密度ゆらぎを利用した新規化学反応の開拓、生体分子構造制御技術の開発につながる可能性があります。

この研究成果は新聞報道されました。(山陽新聞2015年6月23日)